なんと抽象的かつ大胆な画なのだろうか… まず全てが陽炎のようにぼんやりと浮かんでいるように描かれているところを評価したい。 情熱的な橙色の中に幻日と思しき赤いものが横へ横へと広がっている… そしてその手前には白く澄んだ雲とも大海に反射した日の光とも思える白くぼんやりしたものが… こうした物体を敢えて陽炎の様に表現し、さらには想像の幅を広げる「ラどん」の文字が…!! これは芸術を超えた美学…!!美学にして美字…!! さて、「ラどん」とは何なのだろうか。ラジウムから検出される放射線の一「ラドン,Rn,86」なのだろうか。とすると、赤や白の光線は放射線…? はたまた、「ラ」ではなく「うどん」なのだろうか。とすると、白は麺で、橙色の物は鶏卵なのだろうか…? ううむ、実に奥が深い。 これは人類の知覚量を遥かに凌駕する至高の芸術作品であると言えよう…。