王様からの初仕事は、やはり門番ぐらいからかな… 王「城下町の近くに洞窟がある。そこの魔物を退治し、我が王家の宝を取り戻すのだ」 初仕事にしては大きい!王様から信頼を得た喜びとともに、魔物に対して怒りが込み上げてきた。 きっととんでもない悪人で強敵なのだろうと、用心深く洞窟の奥へたどりつくと、ソイツはこちらに背を向けていた。 こいつなのか。 確かに王様の言ったとおり、人間の姿に化けているようだ。本当に魔物なんだろうか? 王様から受け取った剣を抜き、構えたそのとき。 魔物?「あんたか。あの王に伝説の剣をみすみす渡したバカは」 ソイツはとんでもないことを語り始めた。 『呪いの剣』を受け取ったあの王様は、実は世界中の宝という宝をかき集めていて、素直に渡さなければ力づくで奪い取っていくらしいのだ。そして、あれは『呪いの剣』などではなく、かつて王国を本物の魔物から救った伝説の剣なのだと。